*地震大国日本* RC造住宅の耐震性と地盤の関係 連載コラムその19
2017/07/24(月)
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RC住宅の耐震性
こんにちは!!
中古住宅のリフォームもお任せ!!
株式会社サンオリエントの磯崎です!!
梅雨も明け暑い日が続いていますが、先日「スーパー猛暑日」なる言葉が新たに設定されたと聞きました。
聞いただけで暑いわ(>_<)
さて、それはともかく、今日は一ヶ月ぶりに連載コラムの続きをお届けしたいと思います!!
前回はRC造のメリットとデメリットでしたが、今回は「RC住宅の耐震性と地盤の関係」です。
どんな屈強な建物もフニャフニャの豆腐のような地盤の上に建てていたのでは意味がありません!
それでは見ていきましょう!!
地震大国日本では、年に2000回を超える有感地震が起き、直近の震災ではいずれも木造住宅が多数被害を受けました。
RC造住宅は、「木造の5倍、S造の4倍」と言われるほど地震に強く、震災に伴う火災のリスクも低く抑えられます。
地震に強い家づくりには、構造以上に盤石な地盤が要となります。RC造は自重が木造の数倍あるため、綿密な地盤調査と必要に応じた地盤改良が必要です。
地震大国での日本の住宅
日本列島は、環太平洋地震帯と呼ばれる、世界有数の地震地帯に沿うように存在しているため、地震が非常に多く発生しています。
震度1以上の有感地震は年間で2000を超え、被害が起こるような大地震も日本各地で起きています。とりわけ、2000年代に入ってからは2年に1回のペースで震度6以上の地震が起きており、予断を許さない状況です。
1995年の阪神淡路大震災では、全・半壊した家屋は約25万棟あり、亡くなった方の9割は建物倒壊や家具転倒による圧死でした。この時倒壊した建物の大半は、木造2階建て住宅でした。こうした家屋の多くは1階の壁が少なく、上部の重みでつぶれました。
2007年の能登半島地震では、平屋から2階を増築したり、見えないところでシロアリや腐朽が進んでいた木造家屋の損壊が目立ちました。
2011年の東日本大震災では、津波を正面から受けた地域は、どのような建築物も甚大な損害を免れませんでしたが、内陸部については数千棟の木造住宅が大小の被害を受けました。
RC造住宅の地震に対する強み
大地震が起き、建築技術が進歩するたびに建築基準法の改正が行われ、建物の耐震要件は厳しくなっていきましたが、上記の例の通り、木造住宅はどうしてもまだ地震に弱い面があります。
対してRC造の住宅は、阪神淡路大震災や東日本大震災でもその耐久性の強さを発揮しています。
大地震で大きく損壊したRC造のほとんどは、1980年以前の旧基準に基づいて建築したものや、ピロティ形式(1階は柱だけで車両が通り抜けられる建物)のような特殊な建造物でした。
それ以外で倒壊してしまうRC造は稀で、外壁の一部剥離のような軽微な損害で済んだものがほとんどです。RC造の耐震性は「木造の5倍、S造の4倍」と言われており、その性能に期待できます。
RC造の耐震性の秘密は、鉄筋とコンクリートという強靭な材料を使っているせいもありますが、構造がラーメン構造か壁式構造となっている点も大きいです。
ラーメン構造(ラーメンとはドイツ語の「枠」の意味)とは、柱と梁が剛接合されており、耐震壁を要所に配することで、木造のような筋交いがなくても耐震性を得られます。
壁式構造とは、柱・梁がない壁・床だけの構造(モノコック構造)で、低層住宅の多くはこの造りです。
地震の外力が柱・接合部に集中して建物の変形をもたらしにくい構造です。
もう1つ、大地震で忘れてはならないのは、揺れだけでなく火災による被害が伴うことです。
木造住宅が密集していた時代に起きた関東大震災では、死者の9割は火災によるものでした。阪神淡路大震災でも、地震直後に300件近い火災がほぼ同時発生しています。
このような事態では消防車の手が回らず、道路も寸断されるなどして消火活動は期待できません。自宅が火災を起こさなくとも、隣家からの延焼というリスクがあります。RC造なら、延焼被害のリスクは低減できる可能性があります。
地盤の重要性
耐震性というと、どうしても地面より上に立っている構造にばかり目が行きがちです。
しかし、地震に強い家づくりに欠かせないのは盤石な地盤なのです。どんな強固な建築物であっても、ここがウィークポイントとなっていれば、地震で不同沈下が生じる危険がありひとたまりもありません。東日本大震災では、関東地方で広域の液状化現象が起こり、多数の家屋が沈下して傾いてしまいました。
RC造は、木造の数倍の重量があるため、しっかりした地盤に建てる必要があります。もし地盤に問題がある場合、地盤改良や杭の打設を行います。
そのため、木造よりもこの部分にかかる費用は増してしまうのですが、地震のリスクを考えると必要な投資とみなせると思います(ちなみに、2009年の住宅瑕疵担保履行法により、全ての新築住宅は地盤調査が義務化されています)。
地盤調査とは具体的には、平板載荷試験やボーリングによる標準貫入試験を実施することです。
この方法で地盤の支持力、土壌の種類、地質、硬度が判明します。結果から軟弱地盤など「問題あり」と判断されたら、地盤の改良工事を行うことになります。
地盤改良の工法には幾種類もありますが、ここでは専門的な話は避け、概要にとどめましょう。代表的な工法は以下5種類あり、どれにするかは現地で専門家が判断します。
・強制圧密工法
間隙水を強制排除して、圧密沈下を促進させます。
・締め固め工法
振動や衝撃という物理的な力で、地盤密度を大きくします。
・固結工法
土壌にセメント固化材を入れて撹拌し、化学的に硬化を促進させます。
・置換工法
軟弱層を、土、ソイルセメント、コンクリートと入れ替えてしまいます。
・杭打設工法
鋼管またはプレキャストコンクリート製の杭を支持地盤まで打ち込みます。
この中で多く採用されるのは、「固結工法」と「杭打設工法」ですが岡山市内や倉敷市内でRCの建物を建てる場合はほぼ「杭打設工法」になると思います。
それだけ地盤が弱いんですよね!!
いかがでしたか?少しでもアナタの疑問解決の助けになっていれば幸いです(^_^;)
この連載コラムはバックナンバーもありますので是非一読下さい!!
その1 木造住宅のメリットとデメリット
その2 木造住宅の寿命が30年は本当?
その10 アレルギーの原因を取り除く!?漆喰の効果
その11 新築でシックハウス症候群になる原因は?
その12 シックハウス症候群にかかるとどうなるの?
その13 シックハウス症候群は要因別の対策が必要
その14 シックハウスの原因はこれだ!
その15 シックハウスの対策はどうするの?
その16 結露が起こる原因と仕組み、放置すると健康被害も!?
その17 RCの防音効果について
その18 RC住宅の特徴とメリットデメリット
最後まで読んで頂きありがとうございました!!
磯崎
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