連載コラムその8 「漆喰にカビが生えた!?その対策と予防法」
2016/12/05(月)
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カビ
こんにちは!
株式会社サンオリエントの磯崎です。
さて、今日は連載コラムその8です。
住宅にとって、また人の健康にとってとても重要な意味を持つ「カビ」について書いてみました。
新築住宅をお考えの方、リフォームをお考えの方必見です!
どうぞご覧下さい!!
漆喰にカビが生えた!?その対策と予防法
カビが生えるメカニズム
カビの胞子は、どんな場所でも浮遊しており、諸条件が満たされればカビが生えてきます。そして、現代的な住宅と生活環境は、カビが生えやすい状況をもたらしています。それはどうしてでしょうか?
カビが生育するには、気温、湿度、栄養分、酸素の、いわゆる生育4要素を満たす必要があります。
気温
カビは15~30℃という、広い温度範囲で生育します。特に20℃を超えるあたりから爆発的な繁殖をもたらし、28℃が好適な温度です。
湿度
通常は相対湿度80%以上が繁殖に適しています。最近問題になっている好乾性のカビだと、70~80%の湿度でも生えてきます。
栄養
あらゆる有機物、飛びはねた料理汁から湿った木材や紙、ホコリや手垢、有機塗料に至るまで、カビはなんでも栄養源にします。
酸素
嫌気性のカビもいますが、一般的なカビの生育には酸素が必要です。ちなみに、加工食品の袋に入っている脱酸素剤は、鮮度保持の目的もありますが、カビ防止のためでもあります。もっとも、住環境において酸素のないところはないでしょう。
カビ生育4要素が満たされると、栄養物の付着した表面に付いた胞子は菌糸を伸ばしはじめ、やがて人目にはっきり分かるほどのカビのコロニーとなります。
現代的な住宅は気密性が高く、温度と湿度の面でカビが繁殖しやすい環境を提供しています。
以前は、カビというと夏のイメージが強くあったと思いますが、今は冬期結露がクローズアップされたせいか冬の印象が勝っています。いずれにしても、カビは1年を通じて生える可能性があります。
室内に生えたカビを、「たかがカビ」と放置しておくと、台所の果物などの食品がカビ害を受けやすくなるだけでなく、人への健康被害のリスクが出てきます。
代表的な健康被害は、アレルギー喘息やシックハウス症候群です。
深刻なものとなると、病人やお年寄りなど免疫力が低下した人が日和見感染症にかかり、命が危険にさらされることもあるのです。
漆喰の吸湿性とカビが生える条件・予防
漆喰壁を顕微鏡で見ると、ミクロの多孔質構造になっていることがわかりますが、これが空気中の過度の湿気を吸収します(吸湿性)。逆に湿度が低くなると放出します。漆喰の吸湿性のおかげで、多湿を好むカビの発生を抑えることができるわけです。
ですが、吸湿できる限度を超えて、室内の湿度がいつまでも高いままですと、カビは容赦なく生えてきますので注意が必要です。つまり、漆喰の効果ばかりをあてにするのでなく、ちゃんと換気をしなくていけません。
またカビは、空気の流れのほとんどない所を好む性質があります。そのため、漆喰壁と大きな家具の隙間は、要注意スポットです。「大掃除で家具をどかしたら、壁にうっすらと黒カビが生えていた」ということは少なくありません。
漆喰自体は強アルカリ性で、菌類の細胞を破壊するパワーを持っていますが、それも程度問題です。壁に栄養分が付着し、それが十分な厚みを持っていれば、カビの温床になりえます。
漆喰外壁も当然、カビとは無縁ではありません。雨に塗れると、雨水に含まれる有機物をエサに、ヘアークラックを根城にしてカビが出ることがあります。
昔の住宅は長い軒のおかげで、壁が雨から守られていましたが、最近は短い軒が多いので注意がいります。
漆喰壁のカビを予防するには、既に述べた換気に加え、水回りのケアが重要です。
例えば、キッチンの三角コーナーや食器ラックの水受けなど、常に濡れやすい箇所はマメに水切りしましょう。
浴室内は、できるだけスポンジやシャンプー容器を置かず、使わない時は乾燥した場所に移しておく…など対策をとってください。もちろん、漆喰壁に調味液などがついたら、すぐに拭き取るよう心がけましょう。
漆喰壁のカビの除去
漆喰壁の表面的なカビは、スーパーでも売っている塩素系のカビ取り剤で除去できます。外壁については、カビの再発生防止のため、その後で漆喰専用の撥水剤を塗ります。
クラック内部にまでカビが発生している場合は、カビを取り除いた後に、専門業者による塗り替えが必要となることがあります。そうしないと、短期間で繰り返しカビが繁殖する可能性が高いです。
「幻の漆喰」とカビ
前々回のコラムで紹介した、当社が採用している「幻の漆喰」は、カビに対する耐久性が強化されています。従来型の漆喰の欠点として、菌類により日陰の部分が緑色化・黒色化することがあげられますが、光熱触媒機能でそれらの軽減を目指しています。
いかがでしたでしょうか?
このような情報が少しでも皆様のお役にたてれば幸いです!
さて、このコラムにはすでにお届けしているものがあります。
読まれていない方はぜひ読んでみてください!!
第一弾 木造住宅のメリットとデメリット
第二弾 木造住宅の寿命が30年は本当?
最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m
それではまた!!
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