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連載コラムその5 岡山で住宅をお考えのあなたに「木材の乾燥方法、自然乾燥材と人工乾燥材の違い」

2016/11/07(月)

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自然乾燥

こんにちは!

 

株式会社サンオリエントの磯崎です。

建設業界に入り、この仕事に携わる様になって、かれこれ30年近く経ちました。

ずっとその世界の中にいるとあまり変化に気付かずに時が流れていきますが、30年前と今とを比べてみるととんでもなく違っている物です。

建材にせよ、職人さんにせよ、法律にせよ。

 

しかし一番変わったのは、様々な情報の量と質ではないでしょうか?

ネットの普及により今まではアクセスする事が出来なかった情報が簡単に入手する事が出来る様になった一方、出所の分からないいい加減なデマも蔓延しています・・・

 

そんな中でも他の業界の事はともかく、自分たちの仕事に関わる部分においてはより信頼度の高い情報を入手し選別して皆さんにお届け出来たらと思っています。

それでは今日も連載コラム第五弾いきたいと思います!!

 

以前の4つのコラムを読み逃した方はこちらからどうぞ

第一弾 木造住宅のメリットとデメリット

第二弾 木造住宅の寿命が30年は本当?

第三弾 日本の気候と風土に適した木造住宅の特徴

第四弾 木造住宅(在来工法)の工程と工期の目安

 

本日のテーマは「木材の乾燥方法、自然乾燥材と人工乾燥材の違い」

 

それではどうぞ!

 

木材の乾燥が必要な理由

森林で伐採したばかりの木材は、含水率が高くてそのままで使えません。住宅建材として用いると、乾燥収縮によって曲がったり割れたりしてしまい、構造上の問題を引き起こします。そのため、事前に木材を乾燥させて、その含水率を15~20%にまで落とす必要があります。

木材の乾燥方法には、自然乾燥と人工乾燥があります。

 

自然乾燥とは?そのメリット・デメリットは?

自然乾燥とは、機械の力を借りずに木材を乾燥させる方法のことです。これには製材前に行う「葉枯らし(乾燥)」と、製材後に行う自然(天然)乾燥があります。

 

葉枯らしとは、伐採間もない木々を、枝葉のついたままその場に置いて乾燥させるものです。これは、葉の蒸散によって木の含水率を減らすねらいがあります。

葉枯らしには、主に以下のメリットがあります。

・フェノール成分が発生し、害虫や菌類の被害を防止できる。

・樹皮がはがれにくくなることによって、運搬時の損傷が防止できる。

・木材の重量が若干軽くなって運搬しやすくなる。色ツヤが保持される。

・ただし葉枯らしで抜ける水分は十分ではないため、この後の自然・人工乾燥は必須となります。

 

自然乾燥は、製材を済ませた後に行います。これはシンプルなやり方で、木材を「桟積み」(空気の通り道の間隔をあけ木材を積み重ねる)もしくは「はぎ掛け」(逆V字になるよう立てかける)して、自然に任せて水分を抜くものです。

 

自然乾燥のメリットは、特殊な設備や機械の費用がかからず、色ツヤを保持できることです。反面、半年~2年という長期にわたる乾燥期間を見ておく必要があり、場所も取ることです。また表面割れなどのトラブルがあり、歩留まりがよくありません。

 

工乾燥とは?そのメリット・デメリットは?

人工乾燥とは、機械の力によって木材を乾燥させる方法のことで、何通りかのやり方があります。

 

蒸気式乾燥

一番ポピュラーな方法です(9割近くが採用)。40~90度(中温タイプ)もしくは100度以上(高温タイプ)の蒸気を使い、温度と湿度を室内で調整しながら、乾燥させます。

どのような樹種の木材でも対応でき、ヤニ滲出(しんしゅつ=にじみでること)が防止できるメリットがあります。

高温タイプでは、乾燥時間を短縮できますが、材色のくすみや内部割れのリスクというデメリットがあります。

除湿乾燥

木材を乾燥室内に置き、除湿機で室内湿度を下げることによって乾燥させる方法です。またヒーターによって室温を上げて乾燥を促進させます。

蒸気式乾燥よりも、処理期間が長くなってしまうデメリットがありますが、材色は比較的保たれます。

燻煙式乾燥

端材などを燃やしてできる燻煙を、木材を置いた乾燥室に送り込んで乾燥させる方法です。木材の精油成分が飛ばず、コストも抑えることができます。

高周波加熱乾燥

木材を極端に減圧した室内に置き、高周波で加熱して乾燥させる方法です。割れなどのトラブルをおさえつつ、短い期間で乾燥させることができますが、設備投資・ランニングコストの面で難ありです。

太陽熱利用乾燥

集熱機や蓄熱材に太陽エネルギーを集め、その熱で乾燥します。原理としては自然乾燥に近いものです。

 

現在は、自然乾燥か人工乾燥かの二者択一でなく、前処理として自然乾燥をした後、人工乾燥させるという手順が普及しています。

自然乾燥のみ、人工乾燥のみの場合でも、どちらの方法がベターというのでなく、適材適所で使い分けがなされています。

 

音響熟成木材とは?そのメリット・デメリットは?

人工乾燥は、短期間に処理できるメリットがあるものの、木材の油分も蒸発し、木の細胞が破壊されてしまう可能性があり、木が持つ本来の利点が失われしまうデメリットがあります。

 

そこで、サンオリエントが採用しているのが、宮崎産の飫肥杉を原木とした「音響熟成木材」です。これは、クラシック音楽が流れる常温熟成庫の中で、じっくりと熟成させつつ木材を乾燥させる特殊な乾燥法です。この方法でできた木材には以下のメリットが期待できます。

・人の免疫力を高める(免疫グロブリンAの増加を促進)働きのある木のエキスを保持します。

・時間とともに美しいツヤが出てきます。

・調湿性能が高く、結露やカビの防止に貢献します。

・保湿性があり、体感温度が体温に近いため、年間を通して暖かさを保ちます。

・他の樹種に比べ、シロアリの食害抑制力が強い。

・引っ張りや曲げなどに対する強度が高い。

 

このように、音響熟成木材には、通常の自然乾燥材を超えるさまざまな利点を期待することができおすすめです。ご興味があれば、当社までお気軽に問い合わせください。

 

~~~~~~~~~~~~~耳より情報!~~~~~~~~~~~~~~

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