【お役立ち情報】「新築住宅+ホルムアルデヒド=シックハウス症候群」連載コラムその11
2019/07/01(月)
Blog
シックハウス症候群
From:磯崎
オフィスのデスクより
こんにちは!!
2年半前に好評だったのに、最近記事の山に埋もれて誰の目にも触れなくなってきた連載コラムを再度紹介しているこの企画。
木造やRC造それぞれのメリット&デメリットや健康自然素材の事を書いてます。
今日はその第11弾!
一時期大問題になったシックハウス症候群。
話題としては下火になっていますが、完全に解決出来ている訳ではありません。
これから新築住宅を建てようと考えている方には必見の内容です!
ぜひ読んでみて下さいm(_ _)m
【新築でシックハウス症候群になりやすいのはホルムアルデヒドが原因??】
新築住宅とホルムアルデヒド
ホルムアルデヒドは、毒性の強い有機化合物で、常温では無色で刺激臭のある気体として存在します。
その水溶液はホルマリンとして一般的に知られていますが、これも医薬用外劇物に指定されるほどの毒性があります。
ホルムアルデヒドは安価なため、住宅建材や家具の接着剤や塗料の成分として、広く利用されている一方、室内を汚染する原因物質として、もっとも重要視されています。
ホルムアルデヒドは揮発性が高く、室温でも空気中に放散します。
特に施工したての新築住宅においては、ホルムアルデヒドの放散量が多くなり、期間とともに放散量は減っていきます。
新築住宅でのホルムアルデヒドの害が、はじめて大きく取りあげられたのは、1965年頃のことです。
この時は、新しいタンスや食器棚のそばにいると、目がちかちかするなどの苦情が寄せられました。
調査したところ、部材の合板から揮発したホルムアルデヒドが原因と判明しました。
1995年あたりから、シックハウス症候群の名前が、マスコミをにぎわせはじめました。
この時、シックハウス症候群の原因物質の1つとしてホルムアルデヒドが再び注目を集めました。
これに対応して、JASやJISで放散基準が定められ、業界団体も使用料低減の取り組みに着手しました。
さらに2003年の改正建築基準法により、新築住宅でのホルムアルデヒドに厳格な使用制限が設けられました。
具体的には、放散速度の速い建材には、第1種、第2種、第3種と等級をつけ、第1種は使用不可、それ以外については使用する床面積で制限しています。
ホルムアルデヒドの放散量が、第3種よりもはるかに少ないものについては、規制対象外となっています。
塗料などの仕様に「F☆☆☆☆」(エフフォースター)と記されているのは、規制対象外の微量放散量であることを意味します。
この時の法改正では、あわせて換気設備の設置と、天井裏や床下から居室へのホルムアルデヒド放散防止措置も義務付けられました。
ホルムアルデヒドとシックハウス症候群・アレルギー
シックハウス症候群の原因はホルムアルデヒドばかりではありませんが、いろいろな建材に使われていることからどうしても気になるところです。
くわえて2015年には、100円ショップで販売されていたマニキュアにホルムアルデヒドが含まれていることが発覚し、利根川の浄水場でホルムアルデヒドが検出されました。
ホルムアルデヒドはシックハウス症候群やアレルギーの要因として、気管、目、鼻への刺激感、頭痛、鼻炎を引き起こします。
さらには、長期には咽頭ガンや白血病など発ガン性があります。
中国では、子どもの白血病患者の9割は、新築またはリフォームして間もない住宅に住んでいたとの報告もありますが、基準値が厳しい日本では、さすがにここまで深刻ではありません。
新築住宅への自然素材のすすめ
行政と業界の努力で、新築住宅でもホルムアルデヒドの発散量は減っています。
ですが、建材への使用量が全くナシになったわけでないため、依然としてこの物質由来のシックハウス症候群が起きるおそれはあります。
簡単にできる対策は、新築(そしてリフォーム施工)してから最低数週間は、室内のホルムアルデヒド放散量が多いので、意識して換気・通風を十分に行うことです。
24時間換気システムは、常に運転するようにしましょう。
ただ、ホルムアルデヒドの放散がやむまで1~2年かかるというデータもあるため、根本的な方法はできるだけ自然素材を用いて新築・リフォームすることです。
例えば、フローリングは(接着剤にホルムアルデヒドを含む)合板ではなく無垢材を使い、塗料についてはリボス社(ドイツ)やシオン社(岩手)とったメーカーが開発した、亜麻仁油、サフラワー油、天然鉱物系顔料などを原料とする自然塗料があります。
そして、伝統的な壁材(土壁、珪藻土、漆喰)も見直されています。
当社では「幻の漆喰」(カイケンコーポレーション社製)を採用しております。
ホルムアルデヒド分解試験で、炭シートとの効力比較を行ったところ、試験開始時に4ppmあったホルムアルデヒドは、炭シートでは30分間で2.6ppmに減った一方、幻の漆喰については同じ時間で0.05ppmという低減効果を示しました。
幻の漆喰は、接着剤や硬化剤使用せず、自然素材のみの漆喰ですので、ホルムアルデヒド以外のシックハウス症候群やアレルギーの原因物質を含まない素材で安心です。
さらにもう一つ問題があります。
家を建てる時には、「自然素材で!!」と意識して下さる方が増えて来ましたが、前述した様に机やタンスそしてベッドなど、あとから入れる家具には無防備な方がほとんどです。
今も法規制されていないこういった製品からは、今もホルムアルデヒドなどのシックハウス原因物質が放出されてる様です。
これではいくら家造りに気を遣っていても意味がありません(>_<)。
そこで他から排出されるホルムアルデヒドを分解する力のある「幻の漆喰」が注目を集めているのです。
他から排出される有害物質を分解し続け、空気のうまい家を常に良い状態に保ち続ける『幻の漆喰』。
これこそ家造りにとってまさに救世主と呼べる存在なのです!
どうでしたでしょうか?
とは言え完全自然素材の家はやはりちょっとコストがかかります。
そこで当社では、子供部屋や寝室など自然素材を使う事によって体に良い影響を与えると思われる部屋にだけお金をかけて頂くという提案もしています。
何はともあれ体が一番!
せっかく建てた家で病気になった・・・なんて事がない様にじっくり考えて家造りに取り組みましょう。
長文最後まで読んでいただきありがとうございました。
株式会社サンオリエント 磯崎慎一